アトピー肌の原因は無数にあり、それらが複雑にからみあって症状を引き起こしています。
すべての原因を取り除くのは難しいかもしれませんが、できる限り原因を遠ざける生活を送るように心がけましょう。

アトピー肌をかいてしまうのは、一番わかりやすい原因の一つです。
かゆさに負けてかいてしまう気持ちもわかるのですが、かけばかくほどに肌は傷つき、かゆみとアトピーは悪化していく一方です。

肌への刺激もアトピーを悪化させます。
お風呂上がりなどにかゆくなる場合、石鹸やシャンプーなどが肌に合っていない可能性があります。
また、夏場は汗にも気をつけましょう。汗を放置すると肌の上で雑菌が繁殖してかゆみや炎症を引き起こしてしまいます。

外部のアレルゲンに反応して、アトピーが悪化していることもあります。
アトピー体質の方は、ほぼ確実に何らかのアレルギーを持っています。
ダニやハウスダスト、カビ、動物の毛などのアレルゲンに心当たりがあるのなら、それらを取り除きましょう。
特に布団や絨毯などは肌に触れる時間が長いため、これらの掃除はとても大切です。

日々の生活による疲れやストレスも、時にアトピーを悪化させることがあります。
少々難しい話かもしれませんが、疲れを溜めず、ストレスの少ない生活を送ることでアトピー症状が弱まることもあるのです。
また、睡眠時間をしっかりと確保することにも同様の効果が期待できます。


常日頃から乾燥しがちなアトピー肌ですが、一部の時期にはいつもより酷い乾燥状態になってしまうことがあります。
この時期には肌がゴワゴワと硬くこわばってしまい、ちょっと動くだけで皮膚が破れてしまったりするなど、とても不快な思いをすることになってしまいます。

この状態は「象の皮膚」と呼ばれています。
これは肌がまるで象のようにゴワゴワと硬くなり、そこに細かいシワが刻まれた様子から名付けられたものです。

象の皮膚状態となったアトピーを改善するには、その強い乾燥をやわらげる必要があります。
オイル系の保護剤などを塗って肌に水分を与え、皮膚をやわらかくしましょう。

ただしオイルを塗ることで皮膚のかゆみや赤みが強くなってしまうこともあります。
これを避けるためにも、オイルは植物性かつ浸透性の高いタイプを選びましょう。
そういったオイルを用いても症状が出てしまう場合は、残念ながら肌とオイルの相性が悪いのだと思われます。すぐに使用を取りやめましょう。

もちろん、病院の診療を受けるのもよい選択です。
象の皮膚状態への対策としては、しばしばステロイド系の塗り薬が処方されます。これはアトピー治療の定番とも言えるもので、象の皮膚などの各種症状を緩和してくれる効果が期待できるでしょう。


アトピーの特徴と言えば、あの猛烈なかゆみ。
服が触れただけでかゆくなったり、少し動いただけでかゆくなったり、そしてかゆすぎて夜に眠れなくなってしまったり……ととにかく厄介なものです。

しかし、なぜアトピーはあれほどまでにかゆいのでしょうか?

そもそもアトピーでない人でも普通にかゆくなるように、かゆみを感じること事態は正常なはたらきです。
かゆみもまた人体に必要な感覚であり、肌に付着した異物を取り除く役目を果たしていると言われています。

アトピー肌においては、このかゆみを感じる機能がかなり強く反応する状態になってしまっています。
肌の神経が過敏になっているため、取るに足らない刺激でも反応してかゆみを起こしてしまいます。そして、そこから生じるかゆみが通常の人とは比べ物にならないほど強くなっているのです。

また、かゆみを強める原因の一つとして肌の乾燥が挙げられます。
アトピーでない方でも肌が乾燥しすぎるとかゆくなるものですが、アトピー肌はどうしても通常よりひどく乾燥してしまう性質があるのです。
この乾燥が、過敏になっている神経をさらに刺激して、かゆみをより強めてしまっているのです。

乾燥によるかゆみについては、肌を保湿することである程度おさえることが可能です。
アトピー肌の反応をみながら、保湿液や保湿オイルなどを用いてみてもよいでしょう。


アトピーのいやな症状を引き起こす原因はたくさんありますが、その中の一つが食べ物です。
アトピーはアレルギー症状も含んでいるため、どうしても食べ物に敏感になってしまいます。

残念ながら、食べ物にさえ気をつければアトピーが完治するというものではありません。
しかし食べ物が大きな要因であることは事実ですので、きちんと配慮することで症状を抑えたり、治療を早めたりすることができるでしょう。

アトピー肌の方は大抵の場合、特定の食べ物に対するアレルギーを持っています。そのアレルギー反応が、肌のかゆみや炎症を強めているのです。
自分では気づいていなくても、もしかしたらいつも食べているものがアレルギーの対象かもしれません。

アレルギーの原因となりうる食べ物は非常に種類が多く、人によって千差万別です。
そのため、自分がどの食べ物に対してアレルギーを起こしているのかは、食べてみて確かめるしかありません。
食事の後にアトピーの症状が強くなった場合は、その食事に含まれていた食べ物について思い返してみて、怪しいものは避けるようにしましょう。

なお、和食はアレルギーを起こしにくい食材が中心となっているため、アトピーの方でも食べやすくなっています。
食べ物に敏感な方は和食を中心とした食生活に切り替えてみるのもよいでしょう。

アトピーだとかゆみや炎症の苦しみもかなりのものですが、肌がボロボロになってしまうのもツラいですね。
皮膚が剥がれ落ちて赤くなった肌はさらなるかゆみを引き起こしますし、何より見た目が気になってしまいます。

皮膚が乾いて落ちる現象は「落屑(らくせつ)」と呼ばれており、本来は正常な新陳代謝の一部です。
死んだり古くなった皮膚を落として捨て、新しいきれいな皮膚と交換する作用なのです。

しかしアトピーの場合、新しい皮膚がまだできていないうちに今ある皮膚が乾燥して死に、落屑が起こってしまいます。
このような異常な落屑のせいで、肌の見た目はボロボロになり、しかも新しい皮膚は炎症を起こして赤く腫れあがります。
アトピーの肌が常に赤くなっている原因の一つが、新しい皮膚が赤く炎症を起こしていることなのです。

また、このような異常な落屑でできた新しい皮膚は強いかゆみをともないます。
ここでかいてしまうと、剥がれかけた落屑が強引にはがされます。すると皮膚と一緒に角質層が壊されてさらに炎症が悪化してしまうのです。

そのため、可能ならかかないほうが症状を悪化させずに済みます。
アトピーはかかなければ自然に治るというものでもありませんが、なるべく症状は軽いほうがよいでしょう。